自然素材ガレット屋イルポンテの山倉です。
あっという間にクリスマス目前で
学生時代の頃より時の流れを早く感じています。(まあまあ時間が経っていますが・・)

さてお菓子屋さんでの初クリスマス勤務の忘れられない想い出があります。

私が20代の時、関東にある大好きなお菓子屋さんでどうしても働きたくて、
もちろん伝手などなく、シェフに手紙を書いたことがきっかけとなり
何とか入れたお店でのクリスマス。

週末ともなると行列が絶えないお店で
クリスマスが近くなってくると工房もいつもと違う流れになってきます。
直近には大きな保冷車が来たりとスムーズにお客様にクリスマスケーキをお渡しする準備が進んでいきます。

店内もクリスマス仕様で、毎日へとへとでも裏方でもワクワクします。
大量の生クリームを泡立て、先輩方はひたすら黙々とスポンジケーキを焼き、生クリームを塗り仕上げをしていくクリスマス。

しかも初めてもお菓子屋さんでのクリスマス勤務に自然とテンションが高まります。

クリスマス当日もワクワクしながら工房へ行くと・・・・
私「おはようございます!」
シェフ「おはよう。山倉!今日は駐車場の整備に回ってくれ!」

私「(????)はい!」

ええ、もちろんですが、Noなんて選択肢は私にはありません。。

楽しみにしていた工房での24日!!!!! なぜ駐車場・・・・・

想像もしていなかったシェフからの一言に頭の中が一瞬真っ白になりました。

 

どうやら警備員さんが足りないらしく、新米の私ともうひとりはヘルプに抜擢されたようです。。(物は言いようです。)

店の前はバスも止まるような車道なので、渋滞を回避できるように
とにかく円滑に車を流すことに必死です。

ロングコートを着て、誘導灯を持ち一日中大きな声を出しながら走り回りました。

幸い、特にアクシデントもなく常連さんからは「いつもよりスムーズには入れたわ。」と喜んでいただいたと教えてもらい
ほっとしていた時
シェフから呼び出しが。

???何かあったかな???と緊張しながら行くと

シェフから直々に「お疲れ様。ケーキ食べますか?」と。

私にとっては雲の上のような存在のシェフに、そんな風に声を掛けていただいたこと
労ってくださったことが本当に嬉しくて嬉しくて感激しました。

その後、ケーキ(たしかアプフェルシュトゥルーデル)と一緒に
わざわざお鍋を出してシェフがロイヤルミルクティーを淹れてくださりました。

想像していた工房でのクリスマスではなかったものの、今となっては忘れられない想い出です。